ホンダ・オデッセイのセルモーターを自分で交換してみようと思った話 その1
2017/06/11
私の愛車は2004年製ホンダオデッセイ、ただし米国仕様である。(私はアメリカに住んでいるのだ。)
アメリカ仕様のオデッセイは日本仕様のオデッセイとはかなり異なる。
とにかく大きい。日本車に比べ、全長30センチ、全高15センチ、全幅にして13センチ以上大きい。エンジンは3500cc VTEC。日本にはラグレイトの名前で逆輸入されて販売されていたようだ。
(写真はラグレイトだが、ハンドルを左に持ってくれば、まったく同型である)
ちなみにこちらでは、オデッセイではなく、「おーでぃすぃー」と発音する。最初の「おー」にアクセントがある。
おーでぃすぃー。
はいっ、皆さんご一緒にっ
おーでぃすぃー
・・・・・。
このアメリカンおーでぃすぃー、昨年夏に中古で購入した。その時にはすでに、積算距離15500マイル、つまり22万キロ以上走っていたことになる。ボンネットに直径5センチくらいのハゲがある他、あちこちキズだらけである。こいつを個人売買で新車価格の10分の1くらいの価格で購入したのだ。日本なら、もっと安かったかもしれないが、アメリカは中古車が日本より高い気がする。というか、20万キロ超の車は、日本では即、廃車となり、売られていること自体、珍しいかもしれない。個人売買市場が盛んなアメリカならではということか。
個人売買でこんなに古い車を買うのは多少不安があったが、売ってくれた人が、とても金持ちで、高級住宅地のその人の家の前まで行ったら、ポルシェが4台も停まっていたのだ。いかにも金持ち、って感じで、穏やかでフクフクしている。このオデッセイは不動産の仕事の関係で、この人の手元にやってきたみたいだ。この人なら、人をだまそうとかしないだろう。金運のお裾分けをいただけるかもしれない。試乗したら、エンジンは快調だし、とても運転がしやすい。ということで即金で支払い、その足で一緒に登記事務所に行って名義書き換えをし、握手して分かれ、そのまま乗って帰ってきた。アメリカの個人売買はとても簡単である。
このオデッセイを手に入れたときはとてもうれしかった。日本で乗っていたトヨタシエンタもすばらしい車で愛着があったが、乗り心地は3.5リッターのオデッセイにはどうしてもかなわない。静粛性は抜群、車内も広々していて肘掛もついている。燃費がかなり悪いのが、唯一の弱点だ。アメリカはガソリン代が安いのがまだ救いだ。
ある朝、突然、このかわいいオデッセイのエンジンがかからなくなった。イグニッションキーを回しても、セルモーターがうんともすんとも言わない。
最初はバッテリー上がりを疑った。ブースターケーブルをつないでジャンピングスタートを試したり、バッテリーが2年経過していたので交換してみたりしたが、やはり動かない。他の電気系統の動作は何の問題もない。ヒューズも問題ない。やはりセルモーターか。
ネットで調べたら、ホンダオデッセイという車種は、セルモーターの故障がおきやすい、と言う記事が出てきた。しかし、20万キロ超も走った車なら、さすがにセルモーターのカーボンブラシが擦り減ってなくなってしまっても無理はなかろう。車のせいにするのは酷だ。
実は、ジャンピングスタートがだめだったときに、日本語の通じる整備工場に電話したのだ。
ああ、それは、バッテリー上がりですよ、他の車につないだら、10分か15分くらいそのままにしておかないとだめよ。あとケーブルが細いと電圧が落ちるからね。ちゃんとアンペアの大きいケーブルでやらないとだめだよ。とにかく、自分でやれることはやったほうがいいですよ。なにせトウイング(レッカー)代だけでも結構かかかっちゃうからね。
などととても冷たいあしらいを受けていたのだ。冷たいというか、やさしいというのか、脅しというのか、一体いくらかかるのか、500ドルですむんだろうか、1000ドルしたらどうしよう、、目の前が真っ暗になった。なんとか、自分で治せないものだろうか。
ということでネットで日本のサイトを調べてみると、セルモーターのカーボンブラシのみを取替え、掃除して、当然のようによみがえらせている熟練の整備士さんの他、セルモーターを自力で取り替えたアマチュアさんもいる。そして、アメリカ人でも、私のと同型のオデッセイのスターター(アメリカではセルモーターをこう呼ぶのがより一般的のようだ)を取り替えている動画をネットに載せている方が何人かいた。
アメリカのアマゾンでリプレイス用のスターターをチェックしてみたら、お値段がなんと、たったの67ドルではないかっ。これはやってみない手はない。もし失敗したら、この部品を使って交換だけプロにお願いすれはいいのだ、ということでポチ。
ちなみに今、日本のアマゾンで見たら、中古でも1万円以上、純正だと3万円くらいするようだ。この価格差はなんだろう。
やってきた新品のスターター。ノンブランドということだが、本当に何の文字も書いてない。大丈夫なんかいな。
以下、次回につづく。